町の中華屋や学食で目にしていた、懐かしの「食券」
その一枚の紙の裏には、日本の社会とともに歩んできた“券売機”の進化があります。
そしてその進化を支えてきたのが、私たち自動サービスの「温故知新」の姿勢です。
今回は、昭和から令和にかけて、券売機がどのように時代背景とニーズに応えてきたのかをご紹介します。
🕰 昭和50年代(1970年代後半)〜昭和60年代前半(1980年代)
📌 時代背景
- 高度経済成長の終焉 → 安定成長期へ
- 学校・工場食堂の整備が進み、団体給食ニーズが拡大
- 外食産業の黎明期、セルフサービス文化の始まり
🔍 ニーズ
- 「人手に頼らずに食券を発行したい」
- 「現金の管理・レジ業務を省力化したい」
- 「大量利用に対応する仕組みが必要」
“省力化”の第一歩:スタンプ式食券と大量給食ニーズ
1970年代後半、高度経済成長を経て、世の中は安定成長期へ。
工場の社員食堂や学校の学食では、「短時間で大量の食事をさばく」仕組みが求められました。
そんな中登場したのが、「印判式券売機」。
スタンプをインクにつけて紙に押す方式で、紙の食券が「カチャン」と音を立てて出てくる仕組み。
シンプルながら、人手を減らし、現金管理もスムーズにできる画期的な存在でした。
📈 昭和60年代後半〜平成初期(1990年代)
📌 時代背景
- バブル景気のピークと崩壊(消費拡大とコスト圧縮の両立が求められる)
- ファストフード・ラーメン店など個人飲食店の増加
- POSレジの台頭と「データ経営」の兆し
🔍 ニーズ
- 「売上や人気メニューを数値で把握したい」
- 「食券の印字をもっと見やすくしたい」
- 「紙幣対応で単価の高い商品も扱いたい」
データ経営の萌芽:感熱式プリンタと売上集計機能の登場
1980年代後半、バブル景気の中で外食産業が盛り上がりを見せる一方、人件費の高騰が経営を圧迫。
そんな時代に登場したのが、感熱式プリンタ搭載の券売機でした。
インク不要で高速かつ静音。しかも、売上の集計やメニュー別の分析が可能に。
PCが普及する前の時代において、こうした機能はまさに「省力経営の革命」でした。
「売れているメニューは何か?」
「ピークタイムの回転率は?」
そんな経営判断のヒントを、券売機がデータで教えてくれるようになったのです。
💳 平成中期〜後期(2000年代)
📌 時代背景
- 少子高齢化・人材不足が加速
- 外国人観光客の増加(インバウンド)
- 生活スタイルの多様化とサービスの個別化が進行
🔍 ニーズ
- 「外国人にも対応できる券売機がほしい」
- 「紙幣やICカードなど多様な支払いに対応したい」
- 「高齢者でも使いやすい設計が求められる」
多機能化とユーザビリティの進化:紙幣・多言語・タッチパネル
2000年代に入り、外国人観光客の増加や少子高齢化が進む中、券売機にも変化が求められました。
・1,000円以上の紙幣に対応すること
・多言語表示によりインバウンドに対応
・高齢者にも見やすく、わかりやすいインターフェース
こうして登場したのが、タッチパネル式券売機。
写真付きメニューや音声案内も可能になり、券売機が“お店の受付係”としての役割を果たすようになります。
🌐 令和時代(2019年〜現在)
📌 時代背景
- キャッシュレス化とDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
- コロナ禍による非接触ニーズの高まり
- 労働力不足・物価高騰で“自動化”と“効率性”が必須に
🔍 ニーズ
- 「現場に行かずに売上や設定を管理したい」
- 「現金に頼らず、キャッシュレスで会計を完結したい」
- 「オペレーションをより自動化して人手不足を補いたい」
非接触・キャッシュレス時代のパートナーへ:クラウド×AIの進化
現代の飲食店を取り巻く課題は多岐にわたります。
人手不足、キャッシュレス対応、コロナ禍以降の非接触ニーズ…。
その解決に寄与しているのが、クラウド連携・AI機能を搭載した最新券売機です。
- 遠隔から売上や在庫の管理が可能に
- クレジットやQR決済に標準対応
- 客単価アップにつながる“おすすめ商品”表示
- インボイス制度やレシート出力にも柔軟対応
まさに、今の券売機は**「販売機械」から「経営ツール」へと進化**したと言えるでしょう。
🔧 そして、変わらぬ安心を—— 自動サービスのサポート体制
技術がどれだけ進化しても、現場では「安心して使えるか」「困ったときに頼れるか」が大切。
自動サービスでは、これまで蓄積してきたノウハウと「現場目線」でのご提案で、
最新機器の導入から運用・メンテナンスまで一貫してサポートしています。
オーナーが一杯のラーメンを心を込めて作ることに集中できるよう、
会計のやり取り、オススメ商品のアップセル、客単価アップまでも、券売機にお任せください。
券売機の導入は、今や気軽に始められる省力化の第一歩。
その後ろには、信頼できるサポート体制と、これからの時代に合った効率的な運営支援がついています。
🏷️ 食券の歴史は、社会の歴史
かつての印判式券売機に始まり、感熱式、タッチパネル、クラウド連携まで——
時代ごとのニーズに応じて進化してきた券売機の姿は、日本社会の変化とともに歩んできた歴史でもあります。
自動サービスは、これからも「古きをたずね、新しきを知る」視点を大切にし、
時代に求められる最適な券売機と、それを活かす未来へ『ビジネスを楽に』するお手伝いを続けて参ります。
※写真は(株)自動サービスが設置していた今はなきモデルの券売機。
お問い合わせ・資料請求は弊社HPより https://jido.co.jp/contact/